日本クレジット協会 クレカウンセラー
先週金曜日に一般社団法人日本クレジット協会が認定する資格の中で最難関と言われるクレカウンセラーの修了研修を受講しました。
インターネットでクレカウンセラーの情報を得ようとしたのですが、情報量が限られていたので、今回私が受験した経験等をご紹介したようかと思います。
日本クレジット協会とクレカウンセラーについて
一般社団法人日本クレジット協会は、昭和33年設立の全国信販協会、昭和42年設立の日本クレジット産業協会及び平成17年設立のクレジット個人情報保護推進協議会を母体に、平成21年に三団体が大同団結して設立したクレジット業界の総合団体です。
設立後直ちに(平成21年7月1日)個人情報保護法に基づく「認定個人情報保護団体」の認定を受けるとともに、改正割賦販売法が施行された平成21年12月1日に同日付で割賦販売法に基づく「認定割賦販売協会」の認定を受けています。
認定割賦販売協会及び認定個人情報保護団体の法的機能と、クレジットの業界団体としての団体機能とを併せ持つ、業界唯一の団体として活動を行っている団体になります。
現在、クレジットカード会社、信販会社等約1000社が加盟しており、協会としていつくかの資格研修制度を用意し加盟各社の質の向上に努めてます。
私自身10年以上前に同協会の「個人情報取扱主任者」の資格を得てましたが、2年前にクレジット業務の法令遵守態勢と状況管理する内部管理部門に異動したこともあり、昨年最難関であるクレカウンセラーにチャレンジするべく会社の了解を得て申込をしました。
クレカウンセラー合格までの流れ
本年度(2020年度)のクレカウンセラーの試験は例年通りの3ステップであり以下のスケジュールでした。
◆6月1日~7月30日 講座受講 3冊のテキストを使った自己学習
科目1(クレジット業務に関わる専門知識)
科目2(クレジット関連法規)
割賦販売法、貸金業法(利息制限法・出資法)、特商法、消費者契約法、民法、商法、景品表示法、民事訴訟法、その他)
科目3(消費者対応)
◆9/18 一次試験 (各50分 × 3科目) 筆記 一定
>添削課題で一定の点数が受験資格
>各科目80点以上で科目認定
>翌年以降の再受験も可能
◆11/26 or 27 二次試験 (論文&口頭試問)
>一次試験3科目全ての科目認定が受験資格
◆2/19 修了研修
>二次試験合格が研修受講資格
クレカウンセラーの難易度
2019年の場合だと、1次試験合格者が20%、2次試験合格者は50%とのことで、一時試験10名受験した場合、1名しか合格しない難易度の高い資格と言えます。
因みに2020年度は最後まで修了した者が8名しかおらず
約10%と、確かに難しい資格だと思いますが、本年度の合格者は8名でした。
本資格制度発足してからしばらくは、毎年数十人の合格者がでていたので、おそらく本年度の8名というのは過去最低のような気もします。
クレカウンセラーは、社内のクレジット業務、特にコンプライアンス的なことに関わる指導的立場を求められており、クレジット協会が定める社内講師の資格も自動付与されます。私の場合は既にこの社内講師資格は持っておりましたが、クレカウンセラーだと、既にもっている個別信用購入あっせんに関わる社内講師に加え、現在の勤務先でやっていないクレジットカードに関わる社内講師資格も自動付与されることになります。
社内での役回り以外にも日本クレジット協会としての派遣講師として消費者センターの相談員、学校の先生、中学、高校等の生徒、その他任意団体等の求めに応じでクレジットの講義を行うことも求められます。
修了研修の内容
修了研修は例年2日に亘って開催されますが、今年は緊急事態宣言下であったため1日コースとなりますが、事前に数時間を要するようなかなり難しい課題が出されました。
こうしたこともあるため、修了研修では、
・高校の家庭科の先生による講義
・消費者センターの相談員による講義
・先輩クレカウンセラーによる派遣講師の体験談
・弁護士と参加メンバーによる事例研究
といった内容でした。
クレカウンセラーの資格をもっている行政書士というのは、なかなかいないと思いますので、いつかこの資格が行政書士の業務でも役に立てればと思っております。